2007年10月21日

蔵田美和日本画展 作家インタビュー

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ひと雨ごとに秋の深まる頃となりました。来る10月31日(水)より蔵田美和先生の展覧会を今年も開催する運びとなりました。新作の9点を含み、爽やかな自然を感じる作品の数々がギャラリーに揃います。 今回は作品展を前に蔵田先生より、作品の主役。豊かな自然に息づく草花についてお話を伺うことができました。まずは、作品にも登場するという可憐な草花のお話をご覧ください。


e0102155_18105168.jpgどこまでいっても山また山の岐阜県揖斐郡坂内。
そこには渓流のせせらぎとブナやトチの大木の、
深い森が広がっています。
そして、足下には四季折々の小さな植物たち。

今年も、坂内の小さな野草たちを題材にした作品づくりに取り組みました。
今回は、私の絵に登場するこの季節の植物たちを紹介したいと思います。



e0102155_1811939.jpg「アキチョウジ」(秋丁字)
山道の湿気の多いところに、青紫色の花をひっそりと咲かせています。
周りの空気に溶けてしまいそうな淡い小さな花はどこか儚げです。
花の形が香料のチョウジに似ていることからこの名前がついていますが、古名では、別に「桐壺」ともよばれます。
光源氏の生母、桐壺更衣の控えめな美しさに因んでつけられたと言われています。



e0102155_18112451.jpg「ヨメナ」(嫁菜)
一般には、野菊とよばれていると思います。
白に近い薄赤紫色の繊細な花は、枯野の中でひときわ美しく映えます。
名前の由来は、「鼠菜」「夜目菜」。
群生することから、夜活動する鼠に食べさせて、畑のナスは食べさせるな、という意味だそうです。
「嫁菜」があてられたのは、江戸時代に入ってから・・・
お嫁さんの菜っ葉・・・?やはりナスを食べさせるなと??
いえいえ、春の若菜はいろいろ効能の多い薬草になるのです。
お嫁さんの、体をいたわってついた名前なのでしょう。



e0102155_18114158.jpg「テンニンソウ」(天人草)
草丈が高く、大きな花穂をつけるので秋の山では目立つ植物です。
和名は天人草、大変美しい名前ですが、ちょっと花のイメージとは違うような・・と思っていたら、
実は、コガネムシは天人草の葉っぱが大好きなんです。
食い荒らされていない天人草には、まず出会えないといっていいほどです。
そのボロボロの葉を、天人の羽衣(破衣)とたとえたのだとか・・
それを知ってしまったら、ちょっと気の毒な名前に思えてきました。



e0102155_18115360.jpg「アキギリ」(秋桐)
山地の谷間の木陰でよく見られます。
紅紫色の美しい花から、長く伸び出たシベが特徴的です。
桐の花によく似ていることからこの名前がついていますが、
もっとそっくりなのは、サルビアです。
実は、日本には、野生のサルビアが大変多いのです。





e0102155_18121163.jpg「アキノキリンソウ」(秋の麒麟草)
秋に咲く黄金色の花の代表のひとつです。
直径10mmほどの小さな花を房状につけて明るい林の中で群生しています。
秋晴れの青空に大変よく似合います。
別名は、アワダチソウ(泡立草)、花穂を酒の発酵でみられる泡に見立てたのだとか。
ちょうど、花期とお酒の仕込みが本格的に始まる時期と重なるのでしょうね。



e0102155_18122757.jpg「フシグロセンノウ」(節黒仙翁)
夏の終わりの深い緑の中で、鮮やかな朱色はとても目を引きます。
とてもシンプルな形の花ですが、よく見ると大変美しい形です。
控えめな色の花が多いこの時期、山を歩いていて、
フシグロセンノウに出会うとちょっとうれしくなります。



e0102155_18124150.jpg「ヤマシロキク」(山白菊)
嫁菜によく似ていますが、こちらは林の奥の陰にひっそりと。
長く伸びた茎に、大きな葉っぱ、頂点に、ドームのように小さな花が密集して咲きます。
とても雰囲気のある植物です。





e0102155_18133792.jpg「?」
とうとう、名前がわかりませんでした。
セリ科の植物です。
しかし、どうでしょう。この隅から隅まで、ぬかりのない美しさ。
レースのような真っ白い花。この花を引き立てるためかのような、葉の形、そして、色。
見事としかいいようがありません。



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posted by tanaka at 10:51| Comment(0) | 過去記事
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